この週末は乗鞍ツーリングに行ってきました。
乗鞍ツーリングといっても、最近は一日目は山登りに行くようになっていました。
はじめはロープウェイに乗って西穂高独標へ行くくらいの簡単な登山でしたが、今回は上高地から前穂高へ日帰りで登るという暴挙にでました。
何が暴挙ってまずお店を閉めてその夜に出発して夜通し走って平湯のあかんだな駐車場に行きます。しかも到着するやいなや、もうバスのチケット販売が始まっていて休む間のなくバスに乗り上高地へ向かったのです。
本物の山屋さんに怒られそうですね。
この登山は歩行時間10時間程度で岩稜帯ありの中級の登山です。
だから今回メンバー全員が行くわけではなくて上高地のんびり班、岳沢小屋まで行く班、そして前穂高岳往復班に分かれました。
岳沢小屋まではのんびり班を除くみんなで向かいました。
岳沢小屋までは快適な登山道で高山植物を楽しんだり、風穴の冷たい風を楽しんだりしながら楽しいハイキングでした。
岳沢小屋からは重太郎新道という名前のハードな登りです。
僕も初めてなので、緊張しながら足を進めます。
しばらく行くと岩が出てきて、岩をつかんで簡単なロッククライミング的な登りが必要とする箇所が出てきました。
ここは三点支持で登ります。
さらにくさり場まで出てきて楽しくも緊張感のあるのぼりが続きます。
そして、大きな岩にハシゴがかかっている個所につきました。
ハシゴ自体は何ともないのですが、高所恐怖症の人にはちときついかもしれません。とくに下り。
それからいくつも岩登りやハシゴ、くさり場を越えて開けたところに来ました。
ここはカモシカの立場というところでした。
ちょうど正面に西穂高岳、有名なジャンダルムなどの稜線が見えます。
まあ、あそこは怖いから行かないかな。
ここからはさらにきつくなり、ときどき狭い尾根を上ったりします。
一つ間違えると滑落してしまう個所も出てきて、緊張感が増してきます。
それでも周りに見える景色が素晴らしすぎてあまり苦になりません。
苦にならないといってもすでに2500mを越えています。
僕はこう見えて高山病に弱く、もうすでに息が苦しくなっています。
ハアハアと意識して呼吸しながら一歩一歩丁寧に踏み場所を考えながら進みます。
ジャングルジムを上るように岩を這い上がるように登っていると急に人でいっぱいの場所に来ました。
紀美子平です。重太郎新道を作っているとき、重太郎さんの娘の紀美子さんをここで遊ばせていたそうです。その時紀美子さんっていくつやったん?しかも自分の足で来たの?どんな超人なん?っていろいろ疑問がわいてきます。遊ばせてるからには小さかったんやろなあ。少し目を離すとまっさかさまやん。すごくたくましく育ったんでしょうねえ。知らんけど。
ここからは人が多く渋滞気味になります。下りてくる人とすれ違いができないのでかなり待ちました。それから前の人がもうヘロヘロだったので先に行かせてもらいました。
頂上まではもう少しですが、はやる気持ちがあるのですがなんせ空気が薄く早く登ることができません。
一歩一歩踏みしめて最後の岩を上るといきなり頂上にでました。
やっと着いた〜!前穂高岳!
ずっと憧れていた穂高岳の一つに上ることができました。もうほんと感無量です。実は登れる可能性は半々かなと思っていました。
西に奥穂高から槍ヶ岳、西に先月登った常念岳、蝶が岳を見ることができました。いやあ、感動。
頂上でひととおり騒いだあと、早々に下ることにします。なんせこの時期は午後から天気が崩れやすいからです。けっこう谷底からもくもくとガスがあがってくるのが見えます。
下りはやはりというか、岩稜帯やくさり場が続くのでゆっくりおります。だから下りでも時間があまり稼げません。といっても焦ると大事故につながるので慎重に下ります。
下りは高度感があるからハラハラします。
岩稜帯を越えて最後のハシゴを下りたあたりから天気が危うくなってきました。
ポツポツと雨が降りだましたが岳沢小屋までもう少しだと思って合羽を着ずに行こうとすると、雨が本降りになり全身びしょぬれになってしまいました。
小屋に避難するともうバケツをひっくり返したような大雨になり、これは下山するの危険なのでは・・・?という感じになってきました。
・・・が、ほかの登山者の方と話した結果、このまま停滞して増水で登山道がだめになる前に突破する方が得策だということで僕らも大雨の中下山を慣行することにしました。
ほかの登山者の方々も同じ判断みたいでみんなぞろぞろ下りていきました。
こんな山に来るような方たちはやはりレベルが岳く判断が早い。僕らも遅れて出発しました。
でも、しばらく歩くと雨が小降りになり、挙句の果てには青空になりました。
びしょびしょになりながらもなんとか上高地に下りてくることができました。
河童橋ではきれいな格好をした観光客の方たちがいる中びしょびしょのどろどろで通るとみんな大きめに道を開けてくれました。
帰りのバスは濡れた体にクーラーが利きすぎて震えながら帰りました。
なかなか激しい乗鞍一日目となりました。
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